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アニーよ銃をとれ



ANNIE GET YOUR GUN


1950年アメリカ映画
カラー  107分


監督 ジョージ・シドニー
出演 ベティ・ハットン ハワード・キール
ルイス・カルハーン J.キャロル・ネイシュ
キーナン・ウィン


西部の英雄バッファロー・ビルが率いるウエスタンショーの一座に、アニー・オークリーという田舎娘が加わることになる。彼女の銃の腕前は天才的だった。ショーの花形でガンマンのフランク・バトラーに一目惚れしたアニーは、自分の銃の腕前がフランクの自尊心を傷つけることを知り悩む・・・。


「ザッツ・エンターテインメント」でクライマックスシーンを散々見ておきながら、この映画は私にとってずっと見るチャンスに恵まれない幻の映画でした。それが、今回発売されたDVDで初めて見た感動!

とにかくパワフルであり、また笑える映画です。何と脚本はシドニー・シェルダン!眼を離せない展開もわかるというものです。
バッファロー・ビルは、実在の西部の英雄です。名ガンマンとして鳴らした彼は、年をとってワイルドウエストショーという西部劇を見せる一座を持ちます。その人気はアメリカ全土は勿論、ヨーロッパにまで轟くほどでした。一座の花形はハンサムなガンマンのフランク・バトラーでしたが、そこに田舎娘アニー・オークリーが仲間入りしたから大変。しかも彼女の腕前は天才的なのです。フランクはライバル意識を抱きますが、アニーの方はハンサムなフランクにメロメロ。この2人の恋模様を軸に、派手やかなショーの様子が絢爛豪華に描かれて行きます。

「ショウほど素敵な商売はない」といえば今やミュージカルナンバーの傑作中の一つ。同名の映画も作られました。アニーをショーに誘うために、みんなで歌い踊るこのシーンの楽しさ。この歌は一度聴いたらやみつきになります。「♪There is No Business like Show Business」のメロディは、ミュージカルをかじった事のある方ならきっと聴いたことがあるはず。

ショーに入ったアニーが、肌を綺麗にし、髪型を変え、驚くほど綺麗に変身していくさまがまた楽しいです。それも汽車の進み具合、ショーの巡業に合わせて。

一座に加わっているネイティブアメリカンの養女になることになったアニーの歌い踊る「I'm an Indian Too」などの描き方は今の社会では良いのかな?と思ってしまうのですが、このショーにネイティブたちが参加していたことは歴史的事実ですし、彼らを仲間としてとても好意的に描いていることは確かです。それでも、不快感を持ってしまう方はいるかもしれませんね。1950年という製作年度を考えれば、やむを得ないことなのですが。

アニーとフランクとの掛け合いで歌われる「Anything You Can Do」もまた楽しいですね。これなら出来る、あれなら出来る、と2人の意地の張り合いを見事に歌に昇華させています。

しかし、何と言っても圧巻はショーの場面でしょう。馬に乗りながら(それも普通の乗り方ではなく)銃を撃つアニーの勇姿。沢山の人々、馬、馬車などに彩られた西部劇絵巻の豪華さはもう見ていてため息。何度でも見たいシーンです。

こんな楽しいミュージカルが今までビデオも出ず、観る機会がなかったなんて本当に損した気分です。
難しいことは考えずにただひたすら楽しめる豪華絢爛で楽しいミュージカル。絶対おすすめです。

☆ベティ・ハットンの役は最初はジュディ・ガーランドが演じるはずだったのですが、病気で降板しました。DVDには、ジュディが歌う幻のシーンも入っています。






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