おすすめ映画





























































メリー・ポピンズ


MARY POPPINS

1964年 アメリカ映画 ウォルトディズニー カラー 140分

監督 ロバート・スティーブンソン

出演 ジュリー・アンドリュース ディック・バン・ダイク
デビッド・トムリンソン グリニス・ジョーンズ


銀行家のバンクスさんの家で働いていた乳母が急に辞めて、新しい乳母募集の広告が出されます。いっぱい来ていた応募者の列に一陣の風が吹いてみんな吹き飛ばされ、1人面接に降り立ったのはメリー・ポピンズ。バンクス家で働くことになった彼女は早速魔法を使って子供たちを魅了してしまいます。メリーと出かける散歩もまた驚異の連続でした。メリーの友人の大道芸人のバートと不思議な国で夢の休日を過ごしたり、笑うと天井まで昇っていってしまうおじさんを訪ねたり。でも楽しいことだけではなくて、セントポール寺院の前で鳩のために餌を売っているおばあさんのこともメリーは子供たちに教えます。保守的なバンクスさんは、メリーの新趣向の教育が気に入らず言い合いに・・・。

P.L.トラバースの原作をディズニーがアニメと実写の合成を使ってファンタジックに映画化したものです。メリーのキャラクターは原作とはずいぶん違って美人で優しいナニーになっていたり、原作を愛する人たちからはクレームもあると聞きますが、私にとっては大好きな映画です。

何よりシャーマン兄弟による音楽が素晴らしい。主題歌「チム・チム・チェリー」を始め、メリーが子供部屋を片づけながら歌う「ひとさじのお砂糖」、言葉遊びのような「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」、そしてセントポール寺院の前の鳩の餌を売るおばあさんを歌った「2ペンスを鳩に」。劇場で見たときにこの「2ペンスを鳩に」のシーンでは胸がジーンと来て思わず涙ぐんでしまいました。大きなスクリーンに映るセントポールとその上を舞う鳩の群。そして餌を売るおばあさん。画面に広がる鳩の白い翼と胸に迫る美しい旋律、ジュリーの透き通った歌声。ディズニー映画の数ある名曲の中でもこの歌が一番素晴らしいという意見も多いと聞きますが、私はミュージカル映画中でも1、2を争う名曲だと信じています。

ジュリー・アンドリュースはアカデミー主演女優賞を受賞したのもうなずける熱演で、特に「ひとさじのお砂糖」のどこまで声が出るの?と驚愕する歌声は必見です。それから相変わらず明るく楽しいディック・バン・ダイク。煙突掃除屋さんが屋根の上で大集合する力強い踊りや、夢の国でアニメのペンギンと一緒に踊るシーンは彼ならではのもの。彼の芸術的エンターティナーぶりも必見です。

原作ではありそうもない、メリーの真っ白なドレスとお揃いのパラソルも乙女心をそそるロマンでした。東京ディズニーランドのパレードでその衣裳のキャストを発見!それからオウムの頭の柄がついた傘も健在。カーペットバッグを開くと、次々に出てくる鏡や帽子かけ・・・とファンタジックな味わいも忘れていない楽しい楽しい映画です。変な理屈は忘れて楽しみましょう。落ち込んでいるとき屋根の上で歌い踊るディック・バン・ダイクを思い出すと少し気分が晴れます。

そうそう、「大草原の小さな家」のケツィアおばさん(「愛はひとりぼっち」で動物と暮らしていたおばさん)もバンクス家のお手伝いさんとして登場します。

☆ひっくり返すと雪が舞い降るスノードーム・・・ずっと憧れて・・・今も憧れのまま。







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