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アドベンチャー・ファミリー



THE ADVENTURES OF THE WILDERNESS FAMILY

1975年アメリカ映画  カラー 99分

監督 スチュワート・ラフィル

出演 ロバート・ローガン スーザン・ショー ホリー・ホルムズ
ハム・ラーセン


私が初めて自分で新聞広告を見て、自分で行きたいと心から願った映画。意識して映画館で見た最初の洋画だったと言っても過言ではないでしょう。そして初めて買った映画のサウンドトラックのLPもこの映画。映画好きの私を形成する上で、いろいろな意味での記念碑的な作品と言えるのです。

大都会LAで喘息を悪化させた娘の健康の為にロビンソン一家はロッキーの大自然の中に移住することを決意します。自然の残る田舎というのではありません。いきなりロッキーの山中というのが凄い。交通手段はヘリコプター。山の中に前の人が残した丸太小屋がポツンと建っている大自然の懐で一家の生活は始まります。話があまりに飛躍しすぎているように思われますが、これって実話なんですよね。制作者だったか監督だったかの知り合いが実際に体験した、と読んだような記憶が残っています。全くアメリカ人はすることがビッグです・・・。

季節は夏で、ロッキーは自然の恵みがいっぱいです。咲き乱れる花、食欲を満たすベリー類。川遊び、カヌー漕ぎ。楽しい毎日が過ぎますが、勿論自然はそんなに甘くない。先住者の熊やクーガーなどの動物たちに襲われたり、やがては自然の驚異に危ない目に遭ったり(これは第2作以降が多いですね)と、自然の中で暮らす難しさをロビンソン一家は嫌というほど味合わされます。通信手段は無線しかないという頼りなさも仇になり、娘の病気で医者を呼びにいくためにパパはカヌーで激流を越えることになります。そして残された家族たちは・・・。

とにかくロッキーが美しくて、さらに音楽が素敵。オープニングから、雄大な映画だぞ〜って宣伝してくれるかのような実にスケールの大きな曲が流れます。そしてそして、ロビンソンパパを演じるロバート・ローガンさんがまた素敵です。スラリと背が高く、ちょっとにやけて見えなくもないけれどハンサムなそのお顔。その彼がロッキー山中でたくましく頼れる夫であり父親役を演じるのです。好きにならないはずがありません(笑)。当時、私の「父さん」は「大草原の小さな家」のマイケル・ランドンさんでした(ちなみに私の実の父は「お父さん」です)。ロバート・ローガンさんはこの映画で私の「ダディ」になりました。ローガンさんはこの続編や他にもこの一連のシリーズ「ロッキーを越えて」「サバイバル・ファミリー」などに出演して、ますます素敵な人ぶりを発揮してくれました。その後、日本ではあまり見ることがないのがとてもとても残念でなりません。あんなに素敵な人がビッグスターにならないなんてハリウッドはわからない。

丸太小屋にキルトの布団、パッチワークのロングスカートなど、開拓時代を彷彿とさせる小物の数々も素敵です。パニック、サスペンスの要素もふんだんで(さすがに70年代!)、楽しめる要素も多い映画ですが、やはり根底を流れるのは家族愛と自然との共存でしょう。子供の頃は素敵な生活と憧れもしましたが、今はさすがにこんな現実離れした生活は出来るはずがないと頭から思ってしまって憧れも消えました。でも見て想像するだけなら危険はありません。とにかくあの雄大な風景と音楽は心が洗われます。私にとっては、サスペンスも詰まった楽しめるヒーリング映画の一本です。

☆ロビンソン一家のロッキーで出来た親友はサンプソンと言います。サンプソン・・・誰だったか、覚えていますか。






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