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2003/11/15 |
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ダスティ・ドボラック Dusty Dvorak
アメリカ 1958年7月29日生まれ 191cm
黄金時代のアメリカの選手を操った天才セッター。それがダスティ・ドボラックでした。191cmという当時としては高い身長で繰り出す正確無比なトスでパワーヒッターたちを自由自在に操り、センタープレーヤーとは高く早いトスで見事なクイックを魅せました。とにかく知的な人でクールで、追いつめられても顔色一つ変えずに淡々とトスを上げ続けることの出来る人でもありました。何故か良くトスを上げたあとに滑ることがあったのですが、次の瞬間にはもう立ち上がっている。まるで起きあがりこぼしのようでした。レシーブが低くても必ずボールの下に入ってトスを上げるという執念の裏返しだったのかもしれません。さらにトスを上げようとして滑ってコートに寝そべってしまって、それでもその姿勢のままトスを上げてそのスパイクが決まってしまうという離れ業もやってのけましたっけ。
もう長い間誰もが認める世界一のセッターはソ連のザイツェフでしたが、アメリカの台頭と共にダスティがザイツェフに並び、ザイツェフの年齢的な衰えもあってついにはダスティが世界一のセッターの座につきました。アメリカチームの司令塔を務めた知性の固まりのような彼ですが、ロス五輪前にチームでアウトワードバウンドと呼ばれるロッキー山脈雪中行軍をした時は、スタッフの車に潜り込んで帰ろうとした(!)などというかなりお茶目なエピソードも残されています。それでも監督のダグ・ビイルはダスティ中心にチームを作り続け、それが見事に花開いたのでした。セッターと聞いて私が一番に思い出すのは、やっぱりダスティの滑っても滑ってもトスを上げ続ける姿なのです。
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*写真の著作権はべべちゃんに帰属します。
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