ビットール・バイア

ワールドカップ特集

2002/8/4

ビットール・バイア

VITOR BAIA
１９６９年１０月１５日生まれ　ポルトガル
　１８４ｃｍ

魅惑のサッカー王国ポルトガルのゴールキーパーです。彼の魅力は、何と言ってもその大人の雰囲気。危機にも動じず、激せず、いつもゴールにたたずみながら哲学的な瞑想さえ感じさせる人です。
ユーロ２０００の準決勝の最後、ＰＫを巡ってポルトガルの選手が審判に詰め寄って大騒動になった時、間に割って入って仲間たちを落ち着かせようとしていたのが、このバイアでした。彼の努力もむなしく、出場停止選手がゾロゾロ出る事態になってしまったのですが・・・。
でも、この時の彼を見て、冷静沈着、物事を論理的に考えられる、キーパーにとって必要な要素を兼ね備えている大人のキーパーだな、と感じたものでした。

先のワールドカップで今度こそ出場権を手にしたポルトガルは、フィーゴやルイ・コスタを中心に華麗なパフォーマンスを繰り広げる筈でした。しかし・・・。チームの調子は好調にはほど遠く、ビットール・バイアの守るゴールが何度もこじ開けられているシーンを見るのは大変に辛かったです。

次のユーロはどうなのでしょう。キーパーだから、出られる可能性はあるというものの、年齢的にきついというのも確か。彼がそれだけのモチベーションを持ち続けられるかにもかかっているでしょう。次のユーロは自国開催ですから、是非ポルトガルの最初で最後の華麗なサッカーを世界中に思いっきり印象づけて欲しいと思っています。そして、そのゴールを守るのはこのバイアであって欲しいものです。