ジネディーヌ・ジダン

ワールドカップ特集

2002/4/28

ジネディーヌ・ジダン
Zinedine Zidane

１９７２年６月２３日生まれ　フランス
185cm

今度のワールドカップで一番注目される選手と言えばやはりこの人でしょう。フランス代表の背番号１０番。チームの司令塔。９８年ワールドカップと２０００年のユーロ大会優勝の立て役者。ジダンが世界最高の選手の一人であることに異議を唱える人はまずいないでしょう。

ジダンの素晴らしさは数々あれど、とにかくその傑出したボールテクニックにあると思います。１８５ｃｍの長身ながら、そのボール扱いのうまさは群を抜いています。ジダンの足にかかったら、ボールではなくて生卵であったとしても割れないのではないかと真剣に思ってしまうのです。それくらい、彼のボール裁きは繊細で更に正確なのであります。
おまけに彼の目は後ろにもついているのではないかと思うほど、目配りが素晴らしい。前を向いてボールをどこに出そうかと考えているのかと思ったら、いきなりヒールでバックパス。味方の選手がすぐ後ろに走り込んできていることを瞬時に悟るのですね。勿論、たゆまぬ練習の積み重ねもあるのでしょうが、それだけでは到底不可能な天性のひらめきとテクニックが身に付いているとしか思えません。

それに彼には、土壇場に強い強運を持っているようです。ワールドカップの決勝では、今までほとんど決めたことのないというヘディングを２発も決めて優勝に大きく貢献しました。
ユーロの準決勝では、敵方サポーターの前で思いっきりプレッシャーのかかる場面で、堂々とＰＫを決めて見せました。
彼は技術だけではなく、強い精神力をどんどん身につけているようです。
ワールドカップでもユーロでも優勝。バロンドールも受賞しました。そして、史上最高の移籍金でレアル・マドリードに移籍して活躍を続けています。
サッカー選手としてのすべての栄光を手にしたと言えるジズー（ジダンの愛称）。これ以上栄光を望もうというのは欲張りかもしれません。だが、ブランやデシャンという今までチームを支えた大ベテランたちが引退したフランスチームに於いて、ジズーこそチームを引っ張る牽引者なのです。

ジズーのサッカーはまさしく芸術そのもの。一瞬も目を離せません。彼のプレーを思いっきり目に出来る機会に再び恵まれることはラッキーとさえ言えます。

そして、もう一度ワールドカップを手中に収めて欲しいと切実に思います。