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リチャード・クレンナ
Richard Crenna
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1927年11月30日 アメリカ カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ
2003年1月17日 ロサンゼルスにて逝去
高校在学中にNBCのラジオ番組に出演したのが芸能界の初仕事だった。その後、USC(南カリフォルニア大学)に進学。卒業後、ラジオ番組で有名になり、やがてテレビ界に進出する。57年から始まった「マッコイじいさん」さらに64年に始まった「スラッタリー物語」でテレビ界の人気スターの座を獲得した。映画デビューは52年だったが、テレビで有名になった60年代中頃から再始動。「砲艦サンパブロ」では男気のある艦長役、「暗くなるまで待って」では知的な悪役を演じて、高い評価を受ける。「宇宙からの脱出」の宇宙船の頼れる船長役も忘れがたい。その後、再びテレビの仕事が多くなり、エミー賞を受賞した。が、82年の「ランボー」ではランボーの上官を演じて映画界でも再び脚光を浴びた。寡黙でダンディな貴重な俳優だった。2003年、1月17日、膵臓癌の為に死去。
主な出演作品
1957年〜1963年 マッコイじいさん(TVシリーズ)
1964年〜1965年 スラッタリー物語(TVシリーズ)
1965年 メイド・イン・パリ
1966年 砲艦サンパブロ
1967年 暗くなるまで待って
1968年 スター!
1969年 宇宙からの脱出
1970年 デザーター
朝やけの空
1971年 マーベリックの黄金
1972年 リスボン特急
1973年 かもめのジョナサン(声)
1975年 軍用列車
1978年 遙かなる西部/わが町センテニアル(TVミニシリーズ)
1980年 ゴースト血のシャワー
1981年 白いドレスの女
1982年 ランボー
5人のテーブル
1984年 フラミンゴ・キッド
1985年 ランボー/怒りの脱出
1986年 鷲の翼に乗って(TVムービー)
1988年 ランボー3/怒りのアフガン
1993年 ホット・ショット2
1995年 サブリナ
1997年 海底20000マイル
1998年 裸の銃を持つ逃亡者
2000年 ジェシカおばさんの事件簿/寒い国から来た標的(TVムービー)
※クレンナさんを初めて知ったのは、高校1年の時、「暗くなるまで待って」の悪役になりきれない苦悩する悪役を見た時でした。その知的な風貌にすっかりノックダウン。その時から、彼は私のお気に入りリストの上位にランクされて、彼の出る作品を一生懸命チェックしたものです。「暗くなるまで待って」では悪役になりきれなかったけれど、次に見る機会を得た「遙かなる西部/センテニアル」ではすっかり冷酷非情な悪役になりきっていてちょっとショックでもありました。でも、それだけ芸域の広い俳優さんなんだ、と無理に納得。80年代は彼の姿を映画館で見るチャンスに恵まれた時代でもありました。「5人のテーブル」の弁護士である愛情溢れる養父役などとても良かったです。あのふさふさのお髭が素敵でした。60年代の彼は、髭なし知性派が多かったけれど、年を召してくるにつれて、お髭と共に温かさを感じさせる役も多くなって来ました。その中には父性も存分に含まれていました。「ランボー」で再びブレイクしたクレンナさんですが、私はやっぱり他の作品の彼が好きだった。彼は本来寡黙な知性派悪役が最高でした。さもなくば「宇宙からの脱出」のような責任感溢れるボス。
今思えば高校生が惹かれるにはあまりに渋すぎる役者さんだったかもしれません。でも、あの時クレンナさんを知って良かった。おかげで随分沢山の彼の作品を見ることが出来ました。テレビムービーの主演も多かったし、NHKでもいくつか放映されていました。だから、結構お茶の間には顔と名前は結びつかないまでも彼の作品を見たことがある方は多いのでは?
そんな彼の訃報が飛び込んできたのがつい先日。晴天の霹靂でした。お体が悪いなんて夢にも思わず、これからも渋い年齢相応の魅力を発揮してくれるものと思っていただけにショック・・・。でも、若い時から貴方を知って、貴方の作品を追い続けてこられて良かった。貴方の作品は永遠に残ります。楽しませて下さってありがとう。さよならを言うのはとても淋しいけれど、役者魂で駆け抜けた人生。素敵な時を過ごされたことと信じます。安らかに眠って下さい。
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