おすすめ本




































おばあちゃんの屋根裏部屋シリーズ

アリータ・リチャードソン
Arleta Richardson

朔北社


1873年生まれのメイベルの子供の頃からの思い出話を聞き綴ったシリーズです。場所はミシガン州の小さな農場。たくましい父さんと優しい母さん、腕白だけれど優しい2人の兄さんに囲まれて暮らす少女メイベルが日々の暮らしの中で巻き起こす様々な騒動が、おもしろおかしく、時にはしんみりと綴られます。近所の人々、特に幼なじみで大親友のセアラ・ジェーンとはいつも一緒で、驚きも喜びも悲しみも二人分。

 全10冊の大シリーズです。メイベルが小さな頃から始まって、学校での日々、やがて町の学校に通うためにセアラ・ジェーンと始めた下宿生活、学校を卒業して先生として赴任した地での話、ロマンスと結婚、家庭生活、子育て・・・と開拓時代から始まる一女性の年代記です。

 ミシガンでの農場での生活や、地元の小さな町での人間模様や学校生活は「大草原の小さな家」を読んでいるようです。一転して、大きな町での学校生活と下宿生活、社交はクイーン学院に行きだしてからの「赤毛のアン」の世界。この二つのシリーズが好きな方だったら、間違いなく楽しんで読めます。

突出した登場人物はメイベルの大親友セアラ・ジェーンでしょう。どちらかと言えば騒動を起こす名人のメイベルと違って、どこか落ち着いて冷めた感じさえするのですが、必ずどこかで騒ぎの原因と関わっているちょっと不思議なキャラクターです。でもセアラ・ジェーンあってのメイベル、メイベルあってのセアラ・ジェーンで、互いの夫達がかすんでしまうほど深い深い絆で結ばれているのでした。こんな友だちが持てて幸せだね。

☆メイベルの失敗談の数々に比べれば「大草原の小さな家」のローラだって、優等生に思える・・・。

第1巻  メイベルおばあちゃんの小さかったころ (おばあちゃんの屋根裏部屋)
第2巻   メイベルおばあちゃんとミシガンの小川 (おばあちゃんの屋根裏部屋 (2))
第3巻  メイベルおばあちゃんのキッチン (おばあちゃんの屋根裏部屋 (3))
第4巻  メイベルおばあちゃんの贈りもの (おばあちゃんの屋根裏部屋 (4))
第5巻  メイベルおばあちゃんは16歳 (おばあちゃんの屋根裏部屋)
第6巻  メイベルおばあちゃんは18歳 (おばあちゃんの屋根裏部屋)
第7巻  メイベルおばあちゃんは19歳 (おばあちゃんの屋根裏部屋)
第8巻  メイベルおばあちゃんと川べの家 (おばあちゃんの屋根裏部屋)
第9巻  メイベルおばあちゃんと町の人びと (おばあちゃんの屋根裏部屋)
第10巻 メイベルおばあちゃんとやんちゃたち―おばあちゃんの屋根裏部屋〈10〉 (おばあちゃんの屋根裏部屋 (10))



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