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ロード・オブ・ザ・リング旅の仲間
スペシャル・エクステンデッド・
エディション


THE LORD OF THE RINGS:
THE FELLOWSHIP OF THE RING

2001年アメリカ・ニュージーランド
カラー 208分

監督 ピーター・ジャクソン
出演 イライジャ・ウッド イアン・マッケラン
リヴ・タイラー ヴィーゴ・モーテンセン
ショーン・アスティン ケイト・ブランシェット
ジョン・リス=デイヴィス
ビリー・ボイド  ドミニク・モナハン
ショーン・ビーン オーランド・ブルーム
クリストファー・リー ヒューゴ・ウィーヴィング
イアン・ホルム

「ロード・オブ・ザ・リング 旅の仲間」に於いて編集部分でカットされた部分を加えた長尺版です。ストーリーは劇場公開版「ロード・オブ・ザ・リング」をご覧下さい。

ここでは主に付け加えられたシーンについて語りたいと思います。と言っても、本編のシーンを全て覚えているわけではないので、そこは本編にもあったじゃないか、というところがありましたらご容赦下さいませ。

まずはオープニングから違います。指輪の由来が詳しく語られて、このストーリーの骨子と指輪の重要性がこちらを見ているとぐっと増すようです。それから、あの美しいホビット庄のシーンに移りますが、これもまずはビルボが「ホビットの冒険」を書いているシーンからスタートします。その途上でホビットたちの性質(食べ物が好き!)や生活が詳しく語られるので、如何にホビットが平和な種族かが良くわかるでしょう。美しい花を愛でるサムや、同じくサムのほのかなロマンスなどとても微笑ましいです。さらにその後、歌って踊るメリーとピピンもあります。

旅の仲間の集合場面はやっぱりいつ見ても嬉しいもの。初対面から嫌な奴として登場したボロミアが実は最初は、アラゴルンに愛想が良い(?)とまでは言わなくても「マイフレンド」なんて言ったりして嫌な奴の印象はどこへやら。ボロミアはこのシーンを削られて損をしたなあ、と思います。アラゴルンがお墓に参るシーンもジーンと来ますねえ。

さらに付け加えられたシーンとして面白かったのは、ハルディアのエルフの隊が彼らを捕まえるところ。隊長ハルディアももっと登場してアラゴルンの旧知の仲らしいことを何となく暗示しながらああだこうだ、と言い合っている場面もありました。ガラドリエルのところに導かれた旅の仲間の面々が、夜静かに語り合うシーンがまた秀逸です。サムが突然詩人と化して朗々と詩を語る場面。ついでにアラゴルンがそれを聞きながら、いびきをかいているギムリを叩き起こしたり(爆)。ゴンドールの執政官である父の期待を一心に担っているボロミアが、そのプレッシャーをアラゴルンに吐露する良い男二人の場面。これは必見ですね。ボロミアって、絶対良い人。アラゴルンに向かって「いつの日か一緒に帰ろう。衛兵が俺たちを見て叫ぶ。ゴンドールの救い主が戻られた、と」何てのたまう場面は涙が出てしまいますよ。それからガラドリエルからそれぞれ贈り物をもらうシーンもカットされていましたね。この時の大傑作はギムリです!ギムリがガラドリエルに何が欲しいか、と聞かれて所望したものは!?ギムリは荒っぽいが実は結構フェミニストかもしれません。

劇場公開版では、時間の都合で仕方がないとは思ったものの、旅の仲間のキャラクターが今ひとつ生きていないと感じました。それぞれの性格を描ききる暇がなかったというべきかもしれません。それが、30分ほど付け足されただけで俄然彼らのキャラクターが生きてくるのですね。詩人でロマンティックなサムとか、かなり内面に葛藤を抱えたボロミアとか、かなりお茶目なギムリとか。やっぱりそれぞれを深く描いてこその群像劇。特にボロミアのシーンって結構削られたみたいで、ボロミアの指輪への執着シーンばかりがやたら劇場公開版に残ってしまったために今ひとつ性格がつかめなかったのですが、これを見れば貴方もボロミアのファンになる(笑)。ついでにきっとギムリのファンにもなるでしょう(爆)。

音声解説も入っていて、みんながそれぞれ言いたいこと言ってます(笑)。若者たちはこの撮影中に随分仲良くなったようで一緒に遊び回った模様。同世代のヴィーゴとショーン・ビーンも親しくなったようで良く一緒に食事に行っていたようです。ショーン・ビーンがヴィーゴのことを誉めまくってくれていたことが嬉しかったですね♪オーランド・ブルームはアーチェリーで弓の練習を重ねたとか。なるほど彼の弓を射るシーンは決まっています。もっともビュンビュン飛ばすシーンはさすがにCGみたいですが。

なにぶん長くて見るのには相当の根気が要りそうですが、どこが追加されたのかな〜とワクワクする楽しさがあるんですよね。ファンはやっぱりこのエディションは必見ですね。


☆ボロミアにだけ贈り物をくれなかったガラドリエル・・・。






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