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若草物語 ジョー先生と子供たち


LITTLE MEN


1998年アメリカ映画
カラー  98分

監督 ロドニー・ギボンズ
出演 マリエル・ヘミングウェイ クリス・サランドン
マイケル・カロス ベン・クック


ボストンの街角でスリでつかまった少年ナットを、居合わせたジョン・ブルックが助ける。ジョンは妻メグの妹のジョーとその夫のベア教授の経営するプラムフィールド学院にナットを預けることにする。ジョーとベア教授のブラムフィールドには、ジョンとメグの子供たちデイジーとデミの他にベア教授の甥のフランツと何人もの生徒たちがいて、皆一緒に生活して勉強していた。そこの生活に慣れて、得意のバイオリンも再び始めたナット。しかし、そこに路上生活をしていた頃の仲間、ダンが訪れて一緒に住むことになってから、トラブルが発生し始める。


おなじみ「若草物語」の続編で「第三若草物語」として日本では発表されている作品の映画化です。結婚したジョーとベア教授が、生徒たちを集めてプラムフィールドという学校を作っています。そこには何人もの生徒たち。ジョーとベア教授は、時には先生であり、時には親の目で子供たちを見守っていくのです。

このプラムフィールドに入ってきたナットは、バイオリンが得意な繊細な少年です。今までの路上生活とは打って変わった暖かい暮らしに、心の底から浸りきります。しかし、そのナットを追って訪れたダンはそうではありませんでした。ナットよりずっと路上生活で擦れているダンは、生徒たちにお酒や葉巻を教え、悪影響を及ぼしていくのです・・・。平和だった学校に突如やってきたトラブルメーカーのダンはジョーやベア教授を悩ませます。

もう1人の新入生のナン。こちらは活発な女の子で、ナットと仲良くなります。ナンの性格まで描ききるのはこの上映時間ではちょっと難しかったようです。

プラムフィールドでの生活は、原作でも読みました。想像するだけだったその生活が目の前に映像として広がるというのはやはり嬉しかったです。マーチ家とは違って、田園風景の中に広がる広い敷地で、子供たちもおそらくはジョー自身も伸び伸びとした生活を送っているようです。

ジョーを演じるマリエル・ヘミングウェイは、ご存じアーネスト・ヘミングウェイの孫の1人。若かった彼女も、それなりの年齢を重ねたなあ、とちょっと感慨。ジョーというと、キャサリン・ヘプバーンやジューン・アリスンなどの大女優をどうしても思い浮かべてしまうだけに、彼女もやりにくかったかもしれません。ちょっとイメージとは違うとも言えるけれど、でもまあまあのジョーだったと思います。
ベア教授は何とクリス・サランドン。最初はびっくりしましたが、髭を生やして結構それなりになりきっています。非暴力主義のベア教授が、ナットに嘘をついた罰に、ナットがベア教授の手を物差しで叩きなさいというシーンは、ジーンと来ますね。いかにも彼らしい。

メグとその伴侶ジョンも何度も出てきます。二人の子供がここに通っていることもあって、ジョンはここの大事なスポンサーでもあるようです。メグはもうちょっと魅力的な人の方が良かったかな?と思いましたが・・・。だって、メグは綺麗でしたものね。

日本では未公開に終わってしまったこの映画。「若草物語」ファンだったら是非見てもらいたい作品です。


☆お転婆ジョーもすっかり大人の風格をたたえて慈愛の表情に満ちておりました。マーチ夫人が見たら、かんしゃくを押さえられるようになったと言って、喜ぶでしょう。しかしながら、作家としての夢をあきらめてしまっていることが残念でたまりませぬ。






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