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若草物語



LITTLE WOMEN


1933年アメリカ映画
白黒  117分


監督 ジョージ・キューカー
出演 キャサリン・ヘプバーン ジョーン・ベネット
ポール・ルーカス ジーン・パーカー
フランシス・ディー エドナ・メイ・オリヴァー


オルコットのあまりに有名な作品の最初の(?)映画化です。
49年版を子供の頃から見てきた私には、白黒映像のこの映画はまた別の意味の新鮮さがありました。49年の映画のオルゴールのようなテーマ音楽が大好きなんですが、何とこちらが本家だったのですね。やはり49年版はリメイクなんだと感じてしまいました。

マーチ家の4人姉妹は、当時の人気女優のオンパレードだったのでしょうか。
ジョー役のキャサリン・ヘプバーンはもうまさしく適役でした。知的で活発で、かなりお転婆で。メグに髪の毛を上げたら大人なのよ、って言われて、髪をほどいてしまうところなんてまさしくジョー。
「ロドリゴ、ロドリゴ〜、ヘルプミー」のマーチ家舞台劇も簡易舞台装置まで作られて、お客様まで招かれていたくらい本格的なのに、いかにもの素人芝居だったところがいとおかし。

メグ役のフランシス・ディーはおしとやかなメグを好演してました。ちょっと地味なくらい。ベス役のジーン・パーカーもはにかみやのベスを好演しています。でも、ベスはもっともっとはにかみやのイメージが強くて、お客さんの前で劇をしたり(姉妹だけならまだしも)するのはちょっと意外な感じがしましたが。そして、エイミー。いつの時代も華やかで綺麗な女優さんが演じることになるこのエイミー。金髪にしたジョーン・ベネットが、いかにもエイミーという小憎らしささえ感じさせながら演じています。49年版の難点はベスとエイミーの年の順が入れ替えられていたことにあるので、その点こちらの方がすんなりと受け入れられました。

やっぱりこの映画は4人姉妹のそれぞれの個性をどれだけ表せるかが勝負ですね。

49年版ジューン・アリスンのジョーも好きでしたが、キャサリンも最高!全然タイプは違うし、お転婆なところではキャサリンの方がよりジョーに近かったかもしれません。

ローリーがもうちょっと魅力的だと良かったかな(笑)。でも、それではジョーが惹かれてしまうかも。

ベア先生は逆に適役でした。いかにものインテリ風はさすがポール・ルーカス。

いつ見ても切ないクリスマスの食事。せっかくのご馳走を他の貧しい人にあげましょう、って頭では理解出来ても、心とお腹が言うことを聞かなさそうなものですが、この母にしてこの娘たち。もっとも娘たちは未練たっぷりではありましたが、それが当たり前ですね。

是非、49年版、そして最新版と見比べて見て下さい。この映画は、遙か遠い昔のものながら決して見劣りしません。

☆冒頭、マーチ夫人がボランティアをしながら、「夫と息子が戦場に行っている」と言っていたような気がしたんだけれど・・・未知の息子って!?






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